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征馬孤影・風塵乱舞 ―アルスラーン戦記(5)(6) カッパ・ノベルス

征馬孤影・風塵乱舞 ―アルスラーン戦記(5)(6) カッパ・ノベルス

征馬孤影・風塵乱舞 アルスラーン戦記5・6/田中芳樹
父王にこれまでの苦労のすべてを持ってかれ、体よく追い払われた殿下。しかしダリューンナルサスがいれば食べるにことかかないのだった。西洋版三国志といった感じの国盗り合戦が続くなか、エラムアルフリードの掛け合いのようなコミカル風味が加わるから読みやすい。今後、蛇王関連のファンタジー色が強まるとまた雰囲気が違ってきそうだけど。ルシタニアは最初の頃の残虐さが陰をひそめ、道化のよう。やはり狂信者ボダンがいないと精彩を欠くなぁ。巻末には絵師・丹野忍のインタビューあり。独学で油彩ってすごい。ところで光文社文庫版の絵師は山田章博なのね。なんとまあ豪華な。