読了本

図書館の神様
『図書館の神様』瀬尾まいこ(マガジンハウス、2003)。
心から打ち込んでいたものと隔てられて人生どうでもよくなった主人公、清。いいかげんな恋愛にとっぷりつかっていたら、ひょんなことから文芸部の顧問になってしまった。部員:三年生がたった一名、顧問:体育会系の無気力講師。劇的なことは何も起こらないし、周囲の人間が慰めや励ましの言葉を吐いたりもしないのだが、清がだんだん自分と折り合いをつけていく姿は清々しかった。

『公家侍秘録 1〜4』高瀬理恵(小学館ビッグコミックス)を再読。
ISBN:409185561X ISBN:4091855628 ISBN:4091855636 ISBN:4091855644
ビッグコミックスはこれまであまりチェックしてこなかったが、去年はこれと『墨戯王べいふつISBN:4091873219』と『沈夫人の料理人ISBN:409185494X』に出会えてとても嬉しかった。特に公家侍はすでに4巻まで出ていたというのにまったくアンテナにひっかかってこなかった。世の中にはまだまだ私の知らない面白いマンガが隠れているかもしれないなあ。
古びた干菓子を使いまわそうとするセコい主従とお転婆なお姫さんの嘆きにいちばん笑った。もしドラマ化したなら天野守武役はさしずめ人気急上昇中の谷原章介だろうか。京ことばが似合いそうだ。