読了本・コミックス

ジェラールとジャックよしながふみ白泉社文庫、2004)。
ビブロス版2冊が1巻にまとまって文庫化。よしなが作品のなかでも結構好きなほうだ。フランス革命を背景に持ってきているので歴史ものとしてもドラマチックで面白い。が、再読してみて「こんなにベッドシーン満載だったっけ?!」と驚いた。うーん、記憶を脳内で都合よく改ざんしていたのだろうか? 生真面目なジャックはとても可愛く、妻の墓の前に立って空を仰ぐジェラールにはいつも泣かされてしまう。

『1限めはやる気の民法 全2巻』よしながふみビブロス、2002)。
勢いで封印してたBL本にチャレンジ。もろボーイズラブな部分はかなりキツいが、それを差し引いてもじゅうぶん面白かった。田宮のストレートな言動がいちいち爽快で「もっと言ったれ!」と煽りたくなったり、藤堂のつくる朝ごはんがものすごく美味しそうだったり。これだからよしなが作品はやめられない。あとお花ちゃんなイトキューがけっこう好き。

『888(スリーエイト) 1』桑田乃梨子幻冬舎コミックス、2003)。
はやらない探偵事務所の所員たちが繰り広げるまったりコメディ。のどかな休日の昼下がりにのんびり読むにはうってつけのお気楽さだ。カット済みポメラニアン小林君(♀)を愛する七五三木(しめき、と読む)にちょっと感情移入。愛犬と四六時中一緒にいられる職場……チクショー羨ましいぜ。

『銀河ガールパンダボーイ』かわかみじゅんこ祥伝社フィールコミックス、2002)
きれいな線ときれいな雰囲気、きらきらと透きとおっていてどこかクールな魅力をたたえた作品集。表題作のパンダというのはツートンカラーの動物ではなくクルマの種類だった。てっきり亜乱が変身するのだとばかり……。世間からちょっとはみ出ちゃった少年少女が集まっているフリースクールを舞台にした「クラブハリケーン」がファンタジックでいい。もうちょっと続きを読みたかった。掲載雑誌がなくなったのだから仕方がないけど。