読了本

秋葉原先留交番ゆうれい付き/西條奈加
アキバを舞台にしたミステリというなら普通かもだが、書いたのが西條さんというのが意外。時代ものらしさはまったくないしね。メイド喫茶に取材行ったのかなあ、第2話はかなり面白かった。最終的に「足子さん」の謎も明らかになるのだが……予想以上にシビアな事実が待っていても、救いがない訳ではないところが西條さんらしい。あと交番のデコボココンビが楽しすぎる。お蔦さんシリーズも続編出たし、ぜひこれも続きを! でなきゃ土9でドラマ化とか。ヒロイン、足しかないけども(笑)。

与楽の飯 東大寺造仏所炊屋私記

与楽の飯 東大寺造仏所炊屋私記

与楽の飯 東大寺造仏所炊屋私記/澤田瞳子
聖武天皇の時代に、大仏を作るため諸国から集められた役夫たち。その間で持ち上がる騒動を、おいしい食事を提供すると評判の炊男が解決する。流行りのグルメねたが物語にうまく馴染んでいて、歴史ものというより市井もの。こういうのが江戸時代以外でもっと出るといいな。仏教を信じてる人はまだあまりいなくて、でも「ものづくり」の精神はすでに息づいている。そんな古代日本の描き方が面白かった。