読了本

風と共に去りぬ 第4巻 (新潮文庫)

風と共に去りぬ 第4巻 (新潮文庫)

風と共に去りぬ 4/マーガレット・ミッチェル著、鴻巣友季子
ドラマチックで驚いちゃうよホント。早く第5巻が出てくれないと続きが気になって夜も眠れない。訳の“新しさ”にも慣れちゃった。登場人物がアンポンタンとかピカイチとか言ってても、もう気にならない。旧訳で印象的だったシーンにジェラルドの最期があるんだけど、新訳でもやっぱり泣けた。岩波版がどうなってるか心配だな、岩波版のアイルランド訛りはちょっとね。しかしスカーレットの行動力には目を瞠ってしまう。内省ということを一切しない猪突猛進っぷりを見せながらも、男ならぬ身にはできることも限られるというもどかしさ。また彼女の周囲にはいろんな考え方の人物が配置されてるから、ストーリーのバランスが取れてるんだよな。さすが「世界で聖書の次に読まれてる本」なだけある。黒人奴隷の問題については色々考えさせられるものが……何が正しいかって一概には言えない。この物語では南部寄りの見解になっているけど、それが作者の主張という訳でもないだろうし。