読了本

死神うどんカフェ1号店 三杯目 (YA! ENTERTAINMENT)

死神うどんカフェ1号店 三杯目 (YA! ENTERTAINMENT)

死神うどんカフェ1号店 三杯目/石川宏千花
なんだかこのシリーズはどんどん面白くなるね。人は誰でもいつかは死んでしまう。なら生きる意味はあるんだろうかというぼんやりした虚無感で頭がいっぱいになると衝動的に自殺未遂を繰り返してしまう少年の心理はわかる、そしてそれに対する回答も納得のいくものだった。絶対的な正解ではないけれど、説教臭くなく、誠実に答えを返していた。若いうちは誰しもこういうことを考えるものだと思うので、この本を読んだことで少し気持ちが救われる人もいるんじゃないかなと思った。

シロガラス 3 ただいま稽古中

シロガラス 3 ただいま稽古中

シロガラス 3 ただいま稽古中/佐藤多佳子
メインの子どもたちが6人もいて、それぞれの視点で語られるからかなり話の進みが遅いんだけど、それがじりじりした気持ちをよけい煽る。礼生はやっぱ怖いな、唯一他人に影響を及ぼせる能力だけど、それを正しい方向に導く“師”はいないわけで。そしてどんどん強まるSF色。いつもラストで驚かされる……。真行は何を隠してるのか。行方不明の雪花とは何か関係が? 星司が猫のハットリと取り引きしようとして、逆にたかられまくるくだりには笑った。