読了本

魔道師の月

魔道師の月

魔道師の月/乾石智子
『夜の写本師』の続編にして前日譚。若き日の無謀なキアルス、闇を持たないレイサンダー、星読みのテイバドールの冒険が時空をまたいで入り乱れる。キアルスがギデスディン魔法を一から紡ぎあげていく過程が面白かったが、暗樹の初登場シーンはベルセルクベヘリット並みにキモかった。それにつけてもテイバドール編終了時の衝撃たるや! 前作のシルヴァインの時もだが、どっぷり物語に入り込んでいたからなぁ……。逃げ癖があるくせに直感で正解を引き当てる不死身男レイサンダーのひょうひょうとしたキャラは主人公には向いてないけど、三本柱のひとつならいいアクセントだね。髪で紫電がぱちぱち言うのが好きだった。