読了本

琅邪の虎 (講談社文庫)

琅邪の虎 (講談社文庫)

琅邪の虎/丸山天寿
秦時代の琅邪を舞台にした歴史ミステリ、シリーズ2作目。虎がらみの事件が次から次へと発生し、いったい何が起こっているんだと目が回るようだったが、ラストで綺麗にもつれた糸がほどける。さすがは無心先生、韓の張良ってあの張良だよね……。そこへ徐福が絡んでいるのだから、伝奇ものとしても今後の展開が楽しみ。人に化ける虎とか、呪いとかいった“非科学的なこと”が素直に信じられ、なおかつ真実味があるのは古代中国ならでは。それにしてもワンコの呉多はかわいかった。