読了本

黒猫の刹那あるいは卒論指導 (ハヤカワ文庫JA)

黒猫の刹那あるいは卒論指導 (ハヤカワ文庫JA)

黒猫の刹那あるいは卒論指導/森晶麿著、丹地陽子絵
シリーズ4作目は黒猫と付き人の学生時代を描いた連作短編集。むっちゃ甘々ー! いや、作者によれば黒猫の冷たさと優しさの割合は7:3、塩を舐めた後のほうが甘みはより強くなる、と。言いえて妙だが、黒猫の場合は冷たいというより涼しい顔で意表を突く甘やかし攻撃を繰り出してくるから、付き人と一緒にくらっちゃうんだよなあ。くっつきそうでくっつかない、この距離感ほんとイイ。美学についても短編だとあまり難しくないし、事件も大仰でなくて読みやすい。物語はまだまだ続く(=付き人がいろんな目に遭わされる)ようで嬉しい限り。