読了本

147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官

147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官

147ヘルツの警鐘 法医昆虫学捜査官/川瀬七緒
ヤング小松和彦の事件簿(勝手に命名)こと『よろずのことに気をつけよ』の作者の新シリーズ1作目。前作とはぜんぜん別方面の話で、なおかつ面白かった。野生動物もいない現代でいちばん最初に死体に到着するのは虫、という観点から遺体を検分する学問。ややエキセントリックな赤堀に、最初はキワモノ扱いだった現場の態度が徐々に変わっていくのにはぞくぞくした。なんで岩楯は独身じゃないんだよぅ! まあ結構エグいんで虫が嫌いな人は要注意だ。ラストはちょっと唐突な感じがしたかな……なんかもっとこう、『火車』みたいな感じでみちるの正体が明らかになっていくのかなと思っていたら、別のところからヒョコっと刺客がやってきたんで。それに例の彼も、続編に出てくるのかと思ってワクワクしてたのに、まさかあんなことになるなんて(泣)。