読了本

天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘

天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘

天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘/菅野雪虫
3つの国をめぐる物語の外伝。つい先日、江南を舞台にした外伝も出たけれど、本編の続編は書かれないのかな? なんて言いながら本編の詳細はいい感じに忘れちゃってたんだけど、それにもかかわらず一瞬で話に引き込まれた。望まれず生まれ、放置されて育った王女イェラの、賢明にして苛烈な性格が形作られていく過程が描かれる。児童文学的な、凝ったところのない平明なですます調の文章なのに、思いのほか鋭く深くてところどころ涙ぐんでしまった。

平家物語 あらすじで楽しむ源平の戦い/板坂耀子
今さらながら、大河ドラマ平清盛』の副読本として。かなりざっくり解説してあるけど分かりやすくて面白かった。原文で読んでみたくなる。……清盛についてほとんど言及されてなかったけど、もしかして平家物語には大河で描かれた清盛の前半生って特に出てこないの? てっぺんから転がり落ちていくだけ? 違和感なくフツーに受け入れてた大河での重盛像、あれも実は新しかったのかな。