読了本

半七捕物帳 年代版三/岡本綺堂
もう面白いのなんの。このシリーズが最初に書かれてからもう百年近くなるとは思えないなあ。ほんとうにモダン。しかも一編のなかにうまみがギュッと濃縮されててマンネリ感がないのがすごい。今回は半七が悪人と間違われて捕まってしまう「廻り灯籠」、怪奇風味のある「半鐘の怪」、半七の勘が冴える「川越次郎兵衛」あたりが特によかった。