読了本

月の輝く夜に/ざ・ちぇんじ! (コバルト文庫)

月の輝く夜に/ざ・ちぇんじ! (コバルト文庫)

月の輝く夜に/ざ・ちぇんじ!/氷室冴子
平安朝を舞台にしたノンシリーズ短編、単行本版を底本にした往年の名作、少女小説家シリーズ2編にクララの番外編を収録。盛りだくさんというより在庫総ざらえ感が強いけれど読めるだけで幸せ。大人の雰囲気な表題作は今市子の挿絵つきで、カラー的には銀金に通じるものがあるかも。クララはしーの視点ではなく虹子女史視点なのが新鮮。しかし懐かしいなぁ〜。少女小説家は昔もニガテだったが、今も「うわぁ…」とやや引いてしまった。センセは白路なみに凶悪っすな! 「ざ・ちぇんじ!」は今読んでもめちゃめちゃ面白い。スピード感と意外性のあるコミカルな展開、文章もノリがよくて読みやすい。しかしプレイボーイとかヒステリーとか、こんなにも横文字まじりだったとは当時はぜんぜん気づかなんだ。読者層に分かりやすくという工夫だったのかも。