読了本
- 作者: 貴志祐介
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/08/03
- メディア: 文庫
- 購入: 10人 クリック: 122回
- この商品を含むブログ (103件) を見る
- 作者: 貴志祐介
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/08/03
- メディア: 文庫
- 購入: 10人 クリック: 52回
- この商品を含むブログ (79件) を見る
どこかが変なのに何がおかしいのか分からない不安がじわじわ強くなっていく序盤。中盤は“肉食の羊”蓮見の思考回路にひどく気持ち悪くなり、上巻の終盤で毒をもって毒を制すのか!? と一瞬期待したが全くレベルが違うことを思い知らされて。下巻に入ると分刻みの大殺戮大会が始まるし(これの理屈がものすごい)、これだけ派手にやっといて穴がない訳ないということは証明されても、悪が滅んでめでたしめでたしにはならないばかりか、おまけ短編には最後まで嘲笑われたような気がするしで、さんざんな読後感なのに正直言って面白かった。でもすごく消耗した。しかしどうして憂美に対してはためらったのか。人らしい心がわずかにあったから……?