読了本

ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯

ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯

ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯/クレア・キップス著、梨木香歩
鳥と人とのあいだに結ばれた絆という“奇跡”の記録が抑制のきいた香り高い筆致で綴られる。キップス夫人の感情の動きや洞察の深さ、きらめく喜びや静かな諦観にふれると、読んだ方も何らかの心をふるわせる得難い贈り物を受け取ることになる。ゆえにこのふたつの魂の出会いは奇跡、なのだった。さいご泣いちゃったけどな……。私も心構えをしておかないと、とことあるごとに思いつつ一向に芯がさだまらない。