読了本

螺鈿迷宮 上 (角川文庫)

螺鈿迷宮 上 (角川文庫)

螺鈿迷宮 下 (角川文庫)

螺鈿迷宮 下 (角川文庫)

螺鈿迷宮(上・下)/海堂尊
落ちこぼれ医学生・天馬大吉を主人公にした海堂ワールドの1ピース。他の作品にもちらちら登場していた桜宮の“でんでん虫”が舞台となる。『チーム・バチスタの栄光』とは対の関係で、向こうが陽ならこちらは陰らしい。お、姫宮が大活躍だ。しかし「氷姫」の名にふさわしい切れ味はないんだよな……まだ何か隠し持った能力があるのだろうか。それにつけても皮膚科医・白鳥先生の診察は酷い(笑)。で、“例のあの人”はそんな大人しく消えるタマじゃないだろうと思ってたら最後で……。“北”で何かやらかすのかな?
ところでちょっと前から海堂ワールドがオートマチックによしながふみで脳内コミカライズされるんだけれど、これがぴったりすぎでチョー楽しいんだわ。独特の間やネームの多さ、デフォルメ絵とシリアス絵の対比なんかが作品世界にとっても合うんだよね。キャラも男性はやり手のイケメンから草臥れオヤジまで、女性は有能なのからドジっ子まで、老いも若きもありありとよしながタッチで頭の中に浮かんでくる。現実には無理なコラボでも脳内でやるぶんには何でもアリだもんなー。ふふふ、ビバ私のマンガ脳。