読了本

十角館の殺人 (YA! ENTERTAINMENT)

綾辻作品は以前いくつか読んだけれども好きになれず、でもそのことはつねづね残念に思っていたので「YA! ENTERTAINMENT」に入ったのを契機に再読してみた。表紙イラストを山下和美が担当している（本文イラストはなし）。おお、前はキャラクターが認識できなかったのに今度は区別できる！　読んでるあいだもずっと山下絵で脳内マンガ化してて、それだけで面白くなって話にのめり込んでしまう私もそうとうなマンガ脳だ。楽しめたけど犯人の動機だけはおいおいと思ったな……。でもそんなことは綾辻ミステリにおいてはどうでもいいことなんだろうな。次は水車館が入るのか？　そしたらまた読んでみよう。
ところで底本になってる講談社文庫新装改訂版ってノベルズ版にどのくらい手を入れてるんだろう。登場人物が「はん……」と小馬鹿にしたように鼻を鳴らすことが多かった気がするんだが、なかったっけ？　私はあれがどうも苦手で、それで綾辻作品から離れたようなものなのだが、今回ひとつも出てこなかったので拍子抜けした。いや、読みやすくてよかったんだけど。十角館じゃない他の作品と取り違えているのかも。