9年ぶりの続編ってすごいな。帯で
有栖川有栖がコメント寄せててびっくり。第九話のマリアの話がよかった。恋愛がからまない話のほうが好きなんだよな……。とくに第十話の
桃香にはまったく共感できなくて。女ごころの融通無碍というかファ
ジーというか、筋がとおってなくてもぜんぜんヘイキなとこは私にとって永遠の謎である。そういえばスロップマンションに収録されてた「
あじさいの庭」も人形の話だ。高尾さんの好むテーマなのかも。
なりゆきで土地神になってしまった少女と、神社を守護する妖怪の神使。鈴木さんも人と人外の者との
恋物語が好きだね……。正直またかと思ったのだが和風のモチーフと凄みのある描写が新鮮でけっこう面白かった。沼皇女は変身前もかわいかったけど、返事のしかたに思わず吹きだした。
新装版完結。どこまでも続けられそうでいて、ものすごくきれいにオチがついている。作者も続きを描く気はまったくナシというのは淋しいが、完全燃焼した作品だそうなのでしょうがないか。
オルティスとリゼラ姫のその後とか知りたかったな。「ハイ・ファンタ
ジーの傑作」というアオリには違和感を覚えるものの、分類するとそうなるのかねえ。むしろメルヘンなコメディという感じだが。昔はセブランの女装に萌えたっけな……。イアモンはほんとに癖になる。