読了本・コミックス
- 作者: 田村由美
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/07/10
- メディア: コミック
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やっと春夏秋冬のチームが一か所に集まったので、しばらくはまとまった展開になりそう、か? 根深い問題をかかえている夏Aが他とすんなりとけこめるとも思えないが、秋ですら今はそれなりに馴染んでるからなあ。別行動の角又たちはともかく、夏Bはここに至ってもまだイレギュラー。ていうか花と嵐の再会が物語のキモなんだったら(それには懐疑的だけど)、夏Bの合流は最後までひっぱるところなのかも。花の周りには新巻をはじめ魅力的な異性がいっぱいなのに、嵐と再会したらそんなのふっとんじゃうのかな。
ナツが花と出会ったら、肥大した劣等感ですごいことになりそうなのが今から案じられる(シンパシー半分、同族嫌悪はんぶん)。蝉丸がなんだかんだいって面倒みてやってるんだけど、やっぱり自力で突き抜けていってほしいし。ただナツから卑屈さや後ろ向きさや我が身かわいさや依存心なんかをとったらナツじゃなくなってしまうので(花になるよな)、そういう部分は残したまま強くなるといいな、と思う。難しいけど。
直接の描写がなかったから初読時はサラッと流してしまったが、災害に遭って行方不明らしい春のチームの留守番組はどこへ?! 藤子には生きていて欲しい、医者が鷭ちゃんだけじゃ心許ない。でも役に立つとかたたないとか、そういう理由で生死が決まらないのがこの物語のシビアなところ。何の見せ場もなく彼女たちがフェードアウトするとも思えないので、そのうち顔を出してくれると期待したい。それにこれ以上生き残ったメンバーが死んでくのは見たくないよー。
百舌(=要?)の独白「それでいいのか……」は初読時、先行きへの不安(そんなことでこれからやっていけるのか……)か? と思ってたんだけど、夏Aをあんなふうに育てるのが唯一の方法と思っていた愚かさへの後悔(そんなテキトーなやりかたでもよかったのか……)を意味してるのかな。だとしたら「死神」を入れるというアイデアすら意味なしになりそう。百舌が死神になるつもりだったのかもしれないが、いまじゃ夏Aそのものが死神だもんな。
しかし彼らは今後ほんとに生き残っていけるのか。海外に生き残った人々はいるのか。そこまで話が描かれるのか。結末を見届けるまでは生きていたいなあ、と思った夏の夕暮れだった。