読了本

シリーズ過去分は読んだのが結構むかしでいい感じに忘れているというのもあるけど、やっぱり面白いな! 傑作選なので作中の時間がさくさく進んでしまうのが惜しまれたほど。第2巻は宗太郎と七重の娘・おてんば花世が大活躍の巻。「花世の冒険」「源太郎の初恋」が入っていたのが懐かしくも微笑ましい。第3巻では大力お石をフィーチャー。お石好きだから嬉しいな。それにしても蓬田やすひろさんの挿し絵はすごいインパクトだった……この足柄山の金太郎が江戸の水に洗われたらほんとに器量よしになるのか? 好一対の「千手観音の謎」「長助の女房」もめちゃめちゃ楽しい。とくに神林の殿様にポーッとなるおえいにはついつい吹き出してしまった。かわせみといえばしみじみ泣かせる場面に定評があるけど、東吾が友人達にねだられて鍾馗の旗を買いに走り回るくだり等々、いきいきとしたコミカルなシーンも意外と多くてメリハリがついてるところが魅力なのかもなあとあらためて思った。