読了本

蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫)

蛍の行方―お鳥見女房 (新潮文庫)

シリーズ第2巻。諸田作品はまだあまり読んでいないが、ほのぼのしていながらもしっとりと情感のこもった作風でなかなか面白い。矢島家の人々とその居候たちのにぎやかな日常はささやかな喜びとかすかな哀しみの繰り返しである。そんな中、矢島家のあるじは温厚な人柄ががらりと変わるほどの辛い任務を課せられ身も心も傷ついてしまうのだが、珠世がそっと寄り添うことで少しでも癒されていくといいなあ、と願わずにはいられない。いや〜これは先が気になる……。