読了本

宿縁の矢―ヴァルデマールの使者〈2〉 (C・NOVELSファンタジア)

宿縁の矢―ヴァルデマールの使者〈2〉 (C・NOVELSファンタジア)

シリーズ第2巻。タリアが正式な〈使者〉となって研修の旅に赴いてからはがぜん面白くなった。登場キャラが少ないのが却って濃いドラマを形成することになったかも。終盤あたりのうぬぼれクリスを殴るタリアの言い分とか、レイパーへの裁きとか、ああラッキーらしいなあと思いながら、おがきちかの“銀符”をちょっと連想した。それにしてもダークとはどうなってしまうのかねえ。次の最終巻が楽しみ。

四人雀―お江戸吉原事件帖 (幻冬舎文庫)

四人雀―お江戸吉原事件帖 (幻冬舎文庫)

吉原を舞台にした時代もの。四羽の雀たちが女の矜持と吉原を守るため巨悪に立ち向かう。……うーん、いまひとつぱっとしない。剣戟シーンは多めだけど、雀たちが遊女そのものではないあたりが地味さの由来かもしれない。シリーズ化はしないと思われるが、藤井邦夫はシリーズ化して2,3冊出た頃がキャラにも厚みが出ていちばん面白くなるような気がする。