読了本

歳三の首

歳三の首

新撰組の生き残り・永倉新八は新政府側から追われる身。だが函館で散った土方歳三の亡骸を探し出し晒し首にしようとする陰謀を阻止するため、市村鉄之助とともに遺体の探索をはじめる……。しんぱっつぁん大活躍の歴史もの。なかば史実に沿うため説明調の部分がちょっと多めなきらいはあるが、新撰組ファンなら楽しめそう。私はびっくりしたのちため息をついた。ラストの鉄之助のエピソードが哀しい。

騙り者 秋山久蔵御用控 (ベスト時代文庫)

騙り者 秋山久蔵御用控 (ベスト時代文庫)

赤い馬 [秋山久蔵御用控10] (ベスト時代文庫)

赤い馬 [秋山久蔵御用控10] (ベスト時代文庫)

シリーズ第9弾、第10弾。やっぱり秋山久蔵シリーズは落ち着く。「騙り者」や「駆落ち」は被害者にとっては堪らない話なのだが、時代ものはこういうときに敵討ちという概念が普通にまかり通るからいいよな……。まあ現代で同じ事をされても困るけれど、刑事事件で裁判がえんえん長引くのとかみてると昔より人権意識は高まっても被害者の感情は軽視されてるよなあ、裁判員制度の導入で判決が厳しくなるのもやむなしか、と思ったりはする。