読了本

満月 (新潮文庫)

満月 (新潮文庫)

出張で札幌に一泊するので予習をかねて再読。北海道を舞台にした小説といってまず思い浮かぶのがこれ(次いで『はるか、ノスタルジィ』とか)。さらに300年前のサムライが現代にタイムスリップしてくるという涎ものの設定なので、これまで何度再読したか分からないのだけれど、読むたびに新鮮な面白さを感じる。今回はじめて北海道に行くため、予めガイドブックなどで地理を頭に入れておいたら、まりや小弥太がどこへ何をしに行くのかがおぼろげながらつかめるようになってて楽しさが増した。かの地を実際に踏むとまた違った味わいが出てくるんだろうな。それにしても小弥太のしゃっちょこばった口調と振る舞いはなんともユーモラスかつ品格があって愉快。……え、いま絶版なの? 残念。


さて旅のお伴に文庫本はかかせない。読むものを切らして活字中毒の禁断症状を起こしてはやっかいだ。とくに電車の中ではつらいから、多めに持っていったほうがいいな……と思いつつ、携帯しやすいように程よく薄めなのを、飽きないよう内容にバラエティをもたせ、映像化済みというくくりで(それなら読みやすく面白いのが補償つきだから)選定してみる。
梨木香歩西の魔女が死んだ新潮文庫
・筒井康孝『時をかける少女』角川文庫
藤沢周平たそがれ清兵衛新潮文庫
上橋菜穂子精霊の守り人新潮文庫
金庸碧血剣 1』徳間文庫
コナン・ドイル『四つの署名』新潮文庫
……いや、こんなに読まないかな。全部で10cmくらいしか厚みはないが、私は読むのが遅いし。宿泊先の近くに本屋があるのも分かってるし。でも持っていかないとそこはかとなく不安なので精神安定剤がわりにカバンに入れとくか。新潮文庫が多いのはしおり紐(スピン)がついてるため。あれはやっぱり便利だ。出先でしおり代わりにするものが見つからず困るということがない。