読了本

こっちへお入り

こっちへお入り

漫然と日々を過ごす30代OLがひょんなことから落語教室に通うことに。噺家になるのではなく趣味でやることなので、マジメに芸の真髄を追求しながらも江利はひたすら落語を楽しむ。その姿がいいなあと思う。「落語って、対立する人物っていうのが必ず出てくるから、やってるうちに反対側の見方が自然に身につくんだよ」には思わず納得。視野が広がって変な拘りが消えれば前向きな人生を歩みやすいだろう。まあ江利の実家の問題は腹をくくっただけで終わらせないで実際に片がつくとこまでやってほしかったが……。柳家小三治は私もむかし好きだったので作中でひいきされてるのが嬉しかった。最近はとんとご無沙汰だけど、また聴きたくなっちゃったな。