初期短編集。私にとっても初めて読むものばかり。女性のポジティブな面のみならずネガティブな面をも柔らかにじわじわと見せ付けてくるような菅さんの作風が実はちょっとだけ苦手なんだけれども、「セピアの色彩」はそれを逆手にとったどんでん返しが待ち受けてて面白かった。でもやっぱり表題作なんかも、それを勝ち負けってどうなのよ?とか時々相容れないものを感じてしまう……。ピイ・シリーズの原点「カーマイン・レッド」はよかった。続編が楽しみ。
親友の恩恵にあずかって旅行に出かけたジェーン、またしても殺人事件と遭遇。移民の国
アメリカならではの展開でなかなか面白い。でもちょっと緊迫感に欠ける感じがしてきた。コー
ジーミステリだ
からしょうがないんだけど。雪だるまとかベタすぎでないかい? 第一作目はわずかにサスペンス色があって(周囲の誰が犯人であってもおかしくなかったから)ハラハラさせられたのだが。まあこの安心感がいいっちゃいいのか……ウィラードに魔の手が迫る!なんて展開やだし。
かわうそメルにちょっと笑った。