読了本

水の精霊〈第3部〉呪術呪法 (teen’s best selections)

水の精霊〈第3部〉呪術呪法 (teen’s best selections)

うわー、どんどん児童書の域を越えてくな。ヤクザやら秘密組織やらレ○プやらもう何でもありになってきたが、不思議とまっすぐな清々しさは失われていない。山岳小説の趣きと拳法小説の迫力も加わり、伝奇的な色彩もさらに濃くなってきた。みるかし姫さんにまつわる、かなりどぎつい事件の顛末は今後の方向性を決定付けたのかもしれない。ここまで描くのかと読んでて正直驚いた。いったいこの物語はどこまで行ってしまうのか。そういうアダルトでノワールな世界とは別に、思わず微笑んでしまうような素朴でユーモラスな人々が登場するのも魅力のひとつ。四万十のさんちゃんが好きだったんだけど佐久間もいい味だしてる。