読了本

退職刑事〈2〉 (創元推理文庫)

退職刑事〈2〉 (創元推理文庫)

なぜそんな不可解な状況になってるのか? という疑問を退職刑事の父さんが次々に解き明かしていく安楽椅子探偵もの第2巻。確かにマンネリズムにはマンネリズムの面白さ、というか安定感がある。父と息子(と奥さん)以外の登場人物があると何だかかえって調子が狂うなあ。透明人間にやられたとしか思えない“ありえない”殺人「扉のない密室」がどう料理されるのか、ページをめくるのがとても楽しかった。奇抜なトリックを使わなくてもしごく現実的で論理的な説明がつくのがおみごと。