読了本

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女

『きつねのはなし』から森見登美彦に入ったせいか著者の得意とする非モテ系文体のほうにはなかなか馴染めない。『太陽の塔』は珍しさもあって楽しく読んだけれど『四畳半神話体系』は冒頭で飽きてしまってまだ読み通していなかったりする。本作もまた非モテ系かと身構えていたらいきなり女の子視点のパートがはじまり、それがなんとも愉快で可愛らしいのだった(ちょっとカマトトっぽいが)。アニメ版うる星やつらのメガネを思い出させる「永久外堀埋め立て機関」な男が天然系女子を追いかけるファンタジックな展開に何だか「千と千尋の神隠し」を思い出した。アニメか実写になったら面白いかもなあ。李白さんの三階建てバスが動くところを観てみたい。