このあたりを連載していた頃はそれぞれのチームの熱闘ぶりに毎回目が離せず、アフタの発売を待ちかねて当日は早起きしてコンビニへと走ったものだ。コミックスであらためて読むと試合終了までの展開は何やらあっけないほどで、勝ったほうの喜びよりも負けたほうの悔しさに思わずシンクロしてしまう。胸にせまったのは試合終了後の三橋と叶のやりとり。中学時代の呪縛が、いまほんとうに解けたんだなあと。まあ、それで三橋が変わるかというと、相変わらず挙動不審なわけで。阿部の苦労に同情しつつも笑ってしまう。
待望の第3巻。ひとんちの垣根の実を盗み食いしたり母が丹精する花をこっそりオヤツにしてたりネズミの食い残しを条件反射で口に入れたりと、なん子さんはまるで野生児がそのまま大人になったような人だ。いつか食中毒になりそうで怖いのだがそんなヤワな胃袋はしてない、のか? 今回あまり鳥ネタがなかったような。夏はエサ台のシーズンじゃないからネタが拾えなかったのかな。でもそのぶん他の動物や昆虫が出張っていて楽しかった。
くるみ……なんて裏表のあるしち面倒くさい女……。こういうキャラに周囲が翻弄されると話が泥沼化しがちだけれど、一発で事態を収拾してしまう爽子のとほーもないピュアさがすごい。ポジティブシンキングがまぶしすぎる。でもどんどん貞子じゃなくなっていくのが寂しい。くるみとは理解しあいながらも友情ははぐくまない間柄でありつづけてほしいなあ。みんなおともだちってのはどうも……。次巻予告の風早の表情がちょっと気になる。
史実にはなるべく沿いながらも、設定はかなりやりたい放題でギャグもてんこもりな路線で今後もいくのかな? 有名な歴史人物が実は女だったというのは娯楽ものにはよくあるパターンだが、キネコさんが
梵天丸を女の子にしたのに単なる萌え以上の理由があるなら、そういうことだったのかと驚けるような展開になるといいな。母・義姫あたりがすでに興味深い感じになっているが。