読了本

ミミズクとオリーブ (創元推理文庫)

ミミズクとオリーブ (創元推理文庫)

前から気になっていたシリーズを読み始める。安楽椅子探偵ならぬ在宅台所探偵の奥さんが、売れない物書きの夫を助手に事件の謎を解く連作短編ミステリ。おもに会話で話が進むのだけど、それが楽しいのなんの。まるでうまい落語家が声色をつかいわけてしゃべってるみたいで、合間に客席の笑い声が聞こえてくるようで(つまり私も笑っているのだ)。奥さんの心づくしの手料理を肴に旦那が酒をうまそうに呑むものだから、読んでるこっちは喉が鳴って仕方がない。作者および登場人物が讚岐の出なため地元の店や名物がしばしば登場するのも、香川出身の人にはとくに面白いだろうと思う。ああ私も奥さんみたいなお嫁さんがほしいなあ。