読了本

泣き虫弱虫諸葛孔明

泣き虫弱虫諸葛孔明

単行本になったら読もう、早く出ないかな……なんて楽しみにしていたら、もう2年も前にとっくに出ていたのだった。しかも今月2巻が出るのだった。悠長すぎだよ自分。井上ひさしへのオマージュっぽいタイトルは本書の孔明の人物像にはあまり合っていない。まあ泣くとなったら凄いのだけど、どっちかといえば「奇人変人諸葛孔明」という感じ。しかし奇人変人キャラは孔明に限らず大集合状態なのでそれも相応しくないかも。
あるていど三国志の基礎知識が必要だとは思うが、アクロバティックなギャグの連続はまさに抱腹絶倒。ぱっと見カタそうな文章なのに、美味しんぼやらガンダムやらのネタがしれっと挿入されているギャップがホントに可笑しい。全編に渡って1ページに1回は確実に笑える。孔明嫁取りのくだりなどは腹の皮がよじれそうになった。諸葛均白井恵理子の瑾兄上と同じくらいヘンなキャラになっていてとにかく最高。

蒙古の波 (白狐魔記 2)

蒙古の波 (白狐魔記 2)

どういうわけか85年も眠ってしまった白狐魔丸。世はいつしか北条氏が台頭し元寇がはじまろうとしていた。“気”で天を動かしたサイケな僧侶の逸話は白狐魔丸に強い影響を与え、仙人にも深い影を落とすことになる。謎がどんどん深まっていくな……小箱の遺言には驚いたと同時にずっこけたけど。のちに「蒙古襲来絵詞」を残す竹崎季長が最後までおいしいとこをさらっていったので思わず笑ってしまった。次は応仁の乱まで飛ぶのか? 雅姫やブルテ・チョノは再登場するんだろうか。