読了本

カクレカラクリ?An Automaton in Long Sleep

カクレカラクリ?An Automaton in Long Sleep

去年の秋に放映されたドラマ版とは筋もずいぶん違っていた。何だやっぱり原作はちゃんと面白いんじゃない、ギャグがすべって寒いということもなく……。森作品としては軽めな印象だが「隠れ絡繰り」の謎をめぐる冒険と推理には胸が躍った。廃墟に心惹かれる大学生たちや真知家のお嬢様たちのキャラ造形もよかったし、カラクリ自体もドラマよりずっと大仕掛けで魅力的。ただ文章でカラクリの仕組みや動き、規模を想像するのが私には難しかったので、いまさらながらドラマが原作にもっと忠実だったら良かったのになあと思った。エピローグにもしみじみ。