読了本・コミックス

大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))

大奥 (第2巻) (JETS COMICS (4302))

壮絶だった。物語は時代をさかのぼり、赤面疱瘡によって女将軍が生まれるに至った経緯を明らかにし始める。大奥に囲い込まれてしまった有功と、将軍であるよう強要された千恵が出会い、ついに芽生えた恋心は荒野に咲いた一輪の花のようだ。が、それが無残に散らされる姿をやすやすと思い浮かべることができるほど悲劇の気配は濃厚で、涙を絞らずにはいられない。しかしこれだけ変則的な話なのに少女漫画の王道をちゃんとつっぱしってるところはすごいなあ……よしながさんは平成の「ベルばら」を目指すのか!? いや「江戸城の菊」か!?

ぶっせん 中 (F×comics)

ぶっせん 中 (F×comics)

上巻に引き続きコマのすみずみまで読むぞモードを特訓中(気を抜くとすぐ飛ばしてしまう……まんがさんごめんなさい)。なかでもレオ君の動向が気になるのはたいてい皆と違うことをしているから。軒下から外したツバメの巣はちゃんと戻したのか? 今回のおまけマンガではそのレオ君と例のあの彼がクローズアップ。でもほのぼの話だったのは残念、本編のあのオチ怖くて特別好きだったので。カバーを外すと表紙キャラの変身バージョンが現れるのだが、下巻のキクさんはどうなるのだろう。

あの山越えて 9 (秋田レディースコミックスセレクション)

あの山越えて 9 (秋田レディースコミックスセレクション)

あとがきに「恋愛」でまとめてみようかな と思った、とあるのを見るまでそれに気づいてなかった。そういやあちこちで……このマンガでは生活のなかの一要素として恋があるので、あんまり意識されないのかも。ご飯食べたり土いじりしたり眠ったり遊んだりと同列に「恋したり」があるのがいいんだよなあ。恋愛の主体となる年代のほかに子どもたちがいて老人がいて、その土地の風景があって人付き合いがあって。トレンディな恋愛ものってそうじゃないから私は苦手なんだと思う、たぶん。