読了本

王狼たちの戦旗 (下) (氷と炎の歌 2)

王狼たちの戦旗 (下) (氷と炎の歌 2)

第3部の三ヶ月連続刊行が始まったので、慌てて第2部下巻を読む。気分が乗らずしばらく温めてた下巻だが手に取ったら一息だった。アリアの章はこれだけでジュブナイル・ファンタジーが一冊書けそうなくらい面白いのに、大きなドラマの一支流でしかないんだから贅沢な話だ。まだ彼女の大狼ナイメリアが戻らないのが寂しい。サンサは自らの愚かさのツケを払うかたちでひどい境遇にいるけれど、可哀想と思いつつもやっぱこの子はおばかさんだ。いっそのことハウンドにさらわれちまえばよかったのに!
スタークの子どもたちの章はどれも楽しみ。しかし大人たちの章になるとちょっとテンションが下がる。複雑で鬱々してるからなあ。例外はティリオンで、彼は堅苦しくなくてイキイキと陰謀と渡り合ってるところがいい。ヒス気味なケイトリンは苦手だったがブリエンヌとの出会いでいくぶん落ち着いたかも。視点人物2名が死亡確定? いやーちっとも残念じゃないなーあの彼に関しては。弱者が任命されるなら、次の巻でくりあげ当選してるのは誰なんだろう。道が分かれたリコン……はまだ幼すぎるか?