読了本・コミックス

シグルイ 7 (チャンピオンREDコミックス)

シグルイ 7 (チャンピオンREDコミックス)

岩本三重はまともそうに見えてどこか壊れた感じのするキャラだ。それこそ虎眼よりもとりとめがなく、何を考えているのかつかめない。花嫁衣裳を着て登場した辺りでもうかなり危うかったけど、幼い頃から虎眼の傍らにいる時点ですでに人としての何かが壊れてしまっていたのだろう。三重は「武家の娘」という鎧のおかげでなんとか形を保っている女という気がする。藤木にみせた信頼は鎧人格のものっぽく、心の奥底ではいまだ伊良子を想っているようでもあるが、鎧を脱いで“いく”のような確固たる意志を表明できるかは疑問だ。御前試合の決着がついたとき、はたして三重はどのように振舞うのか。

劇画古事記-神々の物語

劇画古事記-神々の物語

「ニタイとキナナ」単行本化のニュースと一緒に飛び込んできた新刊情報に一も二もなく飛びついたのだが。あれー、絵が可愛くない……『縄文物語』は可愛かったのに。劇画だからわざと絵を変えてるの? それとも高室さんはこういう絵柄に変わっちゃったの? 物語の最初のほう(というかずっとそうなんだけど)は次々生まれる神々の紹介ばかりが続いてかなり退屈なのだけど、大国主神が出てきてからはいくぶんマンガっぽさもにじみ出てきて面白かった。でも古事記の解釈としてはごくごく普通で特に目新しさはない、かな。