読了本

新耳袋―現代百物語〈第6夜〉 (角川文庫)

新耳袋―現代百物語〈第6夜〉 (角川文庫)

私は人並みに怖がりだ。体験したことはないけどこの世に不思議なことはあるかもと思っている。しかしテレビなどでやってるエンタテインメント的なホラーや怪談には興味より胡散臭さのほうが先に立つし、「怖くて面白かった」という受け取り方にも違和感があって今ひとつ乗れないでいたのだが、先日『ひとつ灯せ』ISBN:4198622035「ああ、怖くてためになった=おもしろかったというのもありなんだなー」と思ったら、本当にあった怖い話系に対する苦手意識がちょっと薄らいだのだった。というわけで読んでみたこの本、なかなか面白かったので第一夜から読んでみようかな。

三谷幸喜のありふれた生活〈5〉有頂天時代

三谷幸喜のありふれた生活〈5〉有頂天時代

今年の大河ドラマでは将軍足利義昭役を演じた三谷さん。その時の苦労についても何度か語っている。たまたま昨日、DVDレコーダーの整理をしていたら3月頃に録画したまま忘れていた「功名が辻」が残っており、観てみるとちょうど義昭が信長に追放される回だったので驚いた。義昭に呼ばれたか!? この回の三谷義昭の演技はスゴかった。御簾から転がり出てきたり卒倒したりの熱演っぷりに何やらいたたまれなくなった(みじめで滑稽な感じは必要以上によくでていたけれども)。

奇妙な条件とともに莫大な遺産を継ぐことになった美貌のヒロイン音禰の一人称で血なまぐさい事件の全容が語られていくのだが、彼女にぜんぜん共感できなくて読み進むのが辛かった。冒頭からしてひどい。世間知らずのお嬢様なんだとしてもおバカさんすぎるぞ音禰。いや横溝のことだからそれすらも何かの仕掛けなんだったり、とムリヤリ自分を納得させて読んでいったのだが……なんだよそれー。エログロ入ったハーレクインロマンスだと思えばそれなりに面白いのかもしれない。