読了本

宿命の子ら―マロリオン物語〈5〉 (ハヤカワ文庫FT)

宿命の子ら―マロリオン物語〈5〉 (ハヤカワ文庫FT)

長い旅路もついに終わりを迎えた。キャラクターひとりひとりに対して丁寧に後日談が語られていき、めでたく幕引きとなる。読み終えた今は美味しい食事をたっぷりとってゆったり寛いでいるような気持ちだ。それにしてもダル・ペリヴォーの王宮でのくだりは面白かった、ガリオンとザカーズはすっかりいいコンビになっちゃって。ヴェラの選択にはしんみりさせられたし。バラクたちは結局何しに来たのかと思わないでもないが、新旧の仲間たちが一同に会して親交を深めるのは壮大な冒険の締めくくりにふさわしいかもしれない。読者にとっても思わぬ贈り物。ベルガリアードとマロリオンが好評だったので、エレニア記とタムール記もハヤカワFT文庫から復刊されるとのことである。