読了本・コミックス

少女のメランコリー (フラワーコミックス)

少女のメランコリー (フラワーコミックス)

ふわっと柔らかい線と話はこびがタアモの魅力のひとつだが、無難にまとまりすぎて今一歩ふみこみが足りない感じも受ける。『初恋ロケット』ではもっと冒険してたような。高校生の少年少女たちはネバーランドの住人だ。そこに大人の入り込む余地はない。「ピーターパン・モノクローム」のヒロインは外の世界への階段を登り始めるけれど、まだまだ未成熟である。痛みや苦味を知りはじめたところでいつも物語が終わってしまうから物足りない気がするのかもしれない。すごく光るものをもってる作家だと思うので、持ち味を活かしつつ作風を広げ磨きあげていってほしい。