読了本

蟲師 Official Book (KCデラックス アフタヌーン)

インタビューたっぷりで読み応えあり。まったくもって愛のあるアニメ化である。だからこそ高いクオリティを保っていられるのだろう。筆描きのイラストは各台本の表紙を飾っているものだろうか。「枕小路」のゼンと「旅をする沼」のいおが笑える。アフタヌーンに連載中の蟲師・蟲籠月報の完全収録を期待してたのだが、それはなし。抜粋掲載された「緑の座」の絵コンテは凄いとしかいいようがない。こうなるとDVDはやっぱり特装版を買って応募券を集めないとだよなー。
なりきりギンコによる「ある蟲師の日記」は読んでて目がすべる今ひとつな出来だったが、蟲の本草綱目図譜は力作。それと創作版「狩房文庫」が意外に面白かった。桑畑絹子さんの作はきびきびとした簡潔な文章が心地よく、蟲師の世界ともほどよく調和しておりいずれ劣らぬ佳作ぞろい。豊田美加さんの作は多少饒舌だが、熱っぽく読者を巻き込む雰囲気がある。「白群れの木」などはラストでため息が出た。
これであと漆原さんのカラー画集が出てくれたら何もいうことはないのだが。