週末のテレビ

功名が辻」第3回「運命の再会」。
地味に面白い。いかにも忍びっぽくつむじ風とともに登場した六平太役の香川照之がなかなか良かった。千代との再会シーンもただ抱きしめるだけじゃなくて、千代のあごの辺りに手を伸ばして引っ込め、二の腕あたりをさまよってさわさわ触れてたかと思ったら喜びをこらえきれないように抱擁、という演技の細かさが彼女に対する複雑な心境をよく表してる……と感じはしたが、ホントのとこ彼の心境はナゾである。幼馴染を憎からず思ってたんだとしたら苦労して戻ってきて「守る宣言」したのに秒殺されたうえあっさり恋のお使いを引き受けるってどーなの?
千代が恋の取り持ちを半兵衛に頼むという展開もちょっとしっくりこない気がする。が、六平太にとっては半兵衛に近づくための方便だったみたいでもあるし。ふられ男の悲哀とみせかけて実は非情だったりする? 一豊と六平太が今後どんな関係になるのか気になる。けど千代が誰に嫁ぐのかは既知のことなので、このへんの流れに緊張感があまりないのは残念。ぼーっとしているようで気品のある筒井半兵衛の稲葉山城乗っ取りは見ごたえあった。柄本さんの秀吉はおどけた中にも凄味があっていいし、武田鉄矢前田吟の掛け合いも安心して見ていられる。