読了本

柳園の壺 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

柳園の壺 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

<ディー判事>シリーズ、ポケミス6作目。冒頭で犯人が分かってしまっているので意外性に欠けるかも、と思っていたらイー殺しの謎解きで驚かされた。たまんないね。義和団の乱のときの尼僧の話って本当なのかな? 惚れっぽいマーロンにやっと春が来たのも喜ばしい限り。次回刊行予定の「Murder in Canton」はハリウッドで映画化されるのだとか。ハリウッド版ディー判事ってちょっと想像できないな……。巻末で江戸川乱歩と対談してるのには恐れ入った。

南総里見八犬伝〈3〉妖婦三人

南総里見八犬伝〈3〉妖婦三人

執念深き悪女・船虫は凄かった。浜路などより数倍魅力的なキャラだったかも。何となくダイジェストっぽさが漂っているような感じがするのは物語も中盤を過ぎて雰囲気に慣れたせいだろうか。ここらへんはだいぶ端折っているのかな? 逆に原作が濃そうだけど。やっぱり原典に挑戦するかなあ。箙御前のイラストにはぶっとんだ。不気味すぎる。天野画伯の「天使のなっちゃん」を思い出した。