読了本

『酩酊混乱紀行「恐怖の報酬」日記』恩田陸（講談社、2005）。
「地球の歩き方」に限りなく似せた装丁が笑える。イラストは衛兵とギネス。本を開けば脚注（というよりネタ解説）もあるし。無類の酒好きなのは知っていたがワインハーフボトル２本空けても酔いが回らないとはよほどガチガチになってたのだろう、とか同情していたら毎日パブでビールをかぱかぱ。いったい合計で何パイント飲んだのか。ウコンのお茶を日本から持参しているのにちょいウケ。やはり肝臓は大事にしないとね。飛行機に乗ってのあっぷあっぷと、あわただしく観光しては飲んでの合間にちらっと書かれる“小説作法”が興味深い。

『旭山動物園の奇跡』週刊SPA！編集部編（扶桑社、2005）。
平成16年の夏に上野動物園を抜いて月間入園者数日本一を達成した旭山動物園。北海道は旭川にあるこの「日本最北の弱小動物園」がどん底からみごと甦るまでを関係者の談話を通して再現する。迫力あるカラー写真もたくさんあるのでガイドブック代わりにもいいかも。子どもとアザラシが見つめあってる写真がいいな。ああ……行きたいなあ。新設のあざらし館、観にいきたいねえ。雪が珍しい埼玉県民としては冬の北海道はちと怖いのだけど、ホッキョクグマやペンギンに会いに行くには寒くなってからのほうがいいのかな。この成功に全国の動物園が奮起して「汚くて臭くて狭い檻」な悪いイメージから脱却しようとしてくれるのは大歓迎なんだけど、このところのレッサーパンダブームみたいなのは正直ちょっと、と思っていたら旭川動物園も緊急メッセージを出しているね。
旭山動物園のホームページは移転しました | 旭川市