読了本

『三屋清左衛門残日録 ISBN:4167192276藤沢周平(文春文庫、1992)。
しみじみ面白かった。連作短編集なので時間のあいたときにちょこちょこ読んだ。用人として激務をこなしていた男が隠居し、ぽっかりとできてしまった余暇の時間。最初は世間から取り残されたような気持ちにもなったが、隠居の身だからこそできることもたくさんあるのだった。藤沢周平は品があっていいなあ。すがすがしい。あと女性がかわいい。男性キャラは老いも若きもすてきだし。「白い顔」「梅咲くころ」「霧の夜」がとくによかった。