読了本

tsunamix (KC KISS) ツナミックス 海野つなみ作品集』
それにしても美味しそうなタイトルだ。ツナ中心のクラブハウスサンドってところだろうか。しかも他所では決して食べられないとっておきの逸品。意欲的に“つくりこむ”タイプの作家なので、たった1冊の短編集が濃いのなんの。まんぷく、まんぞく。扱っている題材は処女の卵子とか人種差別(?)とか、かなり際どい。「世界の終わりに君を想う」のような試みも面白い。少女誌の限界に挑む冒険心にわくわくさせられる一方で、「奇跡の春」で唇についた花びらをふっと吹き飛ばすシーンや「リフォーム父さん」での“私の部屋”作りなど、何気ないけれどじつに乙女心のエッセンスにみちあふれていて、これぞ王道、これぞ少女マンガ! と叫びたくなってしまうのだった。

陽だまりのピニュ (1) (ガンガンコミックス) 『陽だまりのピニュ 1』こがわみさきスクウェア・エニックス ガンガンコミックス、2005)。
メルヘン。かわいい絵柄だな。ほにゃ〜って感じ。第二話が印象的だった。素で何もかも白状させられてしまう雰囲気をまとった不思議な女の子。うーむ、考えるだにおそろしい。湊が男の子だったら確かにラブコメ度はアップだけど、それではありがちすぎていやん(今でも湊は割と中性的だが)。