読了本・コミックス

僕と君の間に 1 (ヤングジャンプコミックス) フィラメント~漆原友紀作品集~ (アフタヌーンKC)
僕と君の間に 1』鈴木央集英社ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ、2004)。
女顔の乙女系科学少年と謎の格闘美少女が出会って旅をする異世界空想活劇。メカなんかも出てきて微妙にSFっぽく、要はごった煮なんだけどけっこう面白い。奴隷国家の描写のエグかったこと……。ショタ属性がないのでところどころ辛い部分もある。次の巻の展開には悶絶させられそうだ。央ちん、ああいうのも描く/描けるのか。

蟲師 5』漆原友紀講談社アフタヌーンKC、2004)。
蟲は決して人に害を及ぼさないわけではなく、むしろ積極的に仇なしたりするのだが、ギンコは退治するとか根絶させたりとか、そういう極端なことはしない。滅すべきミュータントという認識ではないのだろう。せいぜい飢えて人里に下りてきた熊というところか。蟲に憑かれた人は哀しみとあきらめを抱いて余生を送る。このすっきりしない、割り切れない空気も併せてこの物語が好きだ。

『フィラメント漆原友紀短編集』漆原友紀講談社アフタヌーンKC、2004)。
他社で出た『バイオ・ルミネッセンス』に新作を加えた再編版。タッチの変遷が味わえる。蟇蛙の話と繭の話が好き。あと「迷宮猫」が糸くず摂るとこに妙に心惹かれる。