読了本・コミックス

もんでんあきこをまとめ読み。
『アイスエイジ　１−２』（集英社コーラス クイーンズコミックス、2004）。
元ジャーナリストとして戦場を駆け巡っていたタフな青年・不破エイジが高校の臨時採用教師に。生きてることの実感を失いつつある現代の醒めた若者たちに真正面から向かい合っていく。人呼んで「世代間ガチンコグラフィティー」！　←いや、このフレーズは正直どうかと思うのだが、エイジがただの熱血野郎じゃなくて色々と陰を背負っていたり、抜き身のナイフみたいなところがあったりなので結構読ませる。しかし目が死んでる少年少女が出てくるたびにギョッとしちゃうなあ。

『Ｐ．Ｄ．エージェンシーの報告書　全３巻』（集英社コーラス クイーンズコミックス、2002）。
兄の勤める探偵事務所にむりやり就職した一ノ瀬 要。人の裏側の汚かったり危険だったりする部分に体当たりでぶつかっていくうち、自らのパンドラの箱を開けてしまう……。とにかく絵が巧いのでエグいシーンがめちゃめちゃエグい。しょっぱなから盗撮エロサイトの摘発だもんなあ。さらに殺人ありの拉致監禁ありのと、たとえシンヤ（もんでんさんは陰のあるキャラ好きだね）との恋模様を織りまぜようとも女性誌での連載は少々きつかったのでは。青年誌でならガンガン描かせてもらえただろうに。でもラストは爽やかにまとめてある。

『ラブ スパルタン　全２巻』（集英社コーラス クイーンズコミックス、2003）。
作者の趣味小爆発の格闘ラブロマンス。筋肉、パンチに跳び蹴り満載で個人的にはかなり好き。平凡なＯＬ志向で結婚願望もちのユウキはなぜか身も心も体育会系。それもそのはず、実はカリスマプロレスラー“アルティマ陣内”の娘なのだ。ひょんなことから恋した才蔵もレスラーを目指し、ユウキは格闘の渦にまきこまれていく。オッサンを描かせたら右に出るものはない作者、ユウキパパも才蔵パパも覆面レスラー・マスタードラゴンも渋くてかっこいい。マスタードラゴン（実は『竜の結晶』の紅竜）とリレー少女（実はユウキのリングネーム）とのツーショットが絶品だった。