読了本・コミックス

『月夜烏草紙 4』及川七生白泉社花とゆめコミックス、2004)。
ますます絵やストーリーにに凄みが出てきて、いいなあと思う。「〜名残りの花〜」のラストに驚いた。この先ふたりはどうなったのだろう。

『緋色の椅子 3』緑川ゆき白泉社花とゆめコミックス、2004)。
お家騒動なんてどこもこんなものかもしれないけど、この人たちはみんな自分とその周辺のことだけで国民のことなんかぜんぜん考えちゃいないんだなあ……とか醒めてしまって話にのれなかった。そのへんを自覚してるのと自覚してないのとでは同じ悪役でも器に大きく差が出るだろう。これが王国ではなく一地方や一家族の中で完結するような話ならまた違って受け取れたかもしれない。逆恨みじみた復讐を企てるような人にも同情の余地はある、彼らも苦しんだのだと読者が感じるのならともかく、作者からうったえかけられると反発したくなってしまうのだ。などと緑川さんにからみつつも(すいません)ラストは救いがあってよかったと思えた。