読了本

『雷鳴の夜』ロバート・ファン・ヒューリック著/和爾桃子訳(ハヤカワ・ポケット・ミステリ、2003)。
“嵐の山荘”ならぬ嵐の山寺。というより“館もの”だな。今まででいちばん面白かった。まだ『真珠の首飾り』が残っているけど。捜査の途中で可愛い恋を二つばかりまとめながら、ついにディー判事は恐るべき邪悪な敵と向かい合う。あの伏線がこんな形で活かされるとは! ただ寺院の構造は今ひとつよく理解できない……模型で見てみたいものだ。ところで訳者紹介に載せるのはハリポタ関連本よりもバリー・ヒューガートの中華幻想三部作のほうにしてはどうだろう。これも同じ早川から出てる作品なのだし。