読了本

『紅楼の悪夢』ロバート・ファン・ヒューリック著/和爾桃子訳(ハヤカワ・ポケット・ミステリ、2004)。
オランダ人が書いた中国公案小説ふうミステリ。<ディー判事>ものは以前ハードカバーで何冊か読んだことがあったが、そのときは妙にちぐはぐした印象でエロティックな部分も含めあまり好きになれなかった。でもこのポケミス版の話はとてもこなれていて、しゃれた感じがする。エロも気にならず非常に面白く読めた。和爾訳のおかげではないかと思う。キャラクターもいい。「侠気ゆたか」な17章は楽しかったが「内なる業火」の19章は凄まじかった。南伸坊が描いたみたいな自筆イラストも味がある。同シリーズはポケミスで他に3作出てるので読破するつもりだ。

はるか17 3』山崎さやか講談社モーニングKC、2004)。
グラビアコンテスト編が意外な結末を迎える。ユリははるかの永遠のライバルになるのかと思ってたんだけどなあ……。というかこの展開だとはるかはただのアイドルの器にはおさまりきらない感じ。型ではないはるかの魅力、それは何なのだろう。フク社長とファインとの軋轢や美奈のその後も気がかりだ。